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2 合唱組曲「ある日ある時(第1集)※」演奏への手引き

 ※2013年6月1日出版(マザー・アース社東京都芝)
 今回は諸般の事情により取り敢えず、第1集として全8曲中私が抜粋初演の指揮をした第1,2,7,8曲を出版する運びとなりました
引き続き残り4曲※を第2集として予定しています。ご理解頂ければ幸いです。
 ※第3曲「夕陽(鮎川信夫詩) 」,第4曲「椿(伊藤桂一詩) 」,第5曲「綿雪(和田徹三詩)」,第6曲「ある日ある時(黒田三郎詩)」
 この曲集を構想するに当たって心掛けたことは、私の音楽を分かり易く伝えること、および標題となった「ある日ある時」(第6曲)から私なりに受け止めたイメージを他の7編の詩と組み合わせることにより、より内容を強め、纏めること、の2つでした。
そのため比較的聴き易い調性音楽を詩の内容に合わせてそこここに用い、そのコントラストとして無調,旋法,12音技法等を意味付けて用いました※。
このような作曲法は、私の詩を伴う歌曲作品にも共通しています。

 ※例:旋法_古めかしさ,高雅感,懐かしさ,温かい感等のように。

  「ある日ある時」のイメージは、“何事にもとらわれず自由自在に生きる透明感に満ちた歓び”です。
(周りのせいにして自ら崩れずに、また物事をありのままに見ることで新しい歓びを見出せる、つまり“一貫性・永続性を備えている己に由れるから自分が在る”=「自由自在」これは仏教の教えの根っこの1つでもある。) この曲を歌う人、そして聴く人の全てが“生きているってことは素晴らしいことだな―”と思える日々を送れることを願っています。

 全曲を通した演奏のチャンスに恵まれていませんが、数少ない公演(含、抜粋演奏)がおおむね好評でしたので、今後に期待しています。 詳しくは私のホーム・ページ※の「お薦め作品リスト」,「作品リスト」,および『金田成就作曲集』(音楽之友社),CD:JILA1761(国際芸術連盟)『21世紀日本歌曲の潮流』に収録されている『歌曲集 逝く昼の歌_モニュメントⅢ』をご参照ください。

合唱曲としては「津山子供歌(全6曲)」未出版CD:ER25062(ブレーン社 広島市)

※  "http://www.shigenari-kaneda.com/" (“金田成就”または“きんた じょうじゅ”でも検索可能)

 

★各曲について(第5曲「綿雪」を除いてピアノ伴奏付き)

第1曲:「時雨」(嵯峨信之詩)
4分の4拍子,ドリア旋法,ひっそりと♪=60,混声8部合唱(一部2重合唱),3部分構成

  第2曲:「風唄_上州烈風ラインに吹く風は」(伊藤信吉詩)
C,旋法(減音階),アレグレット・コン・モート,♩=100,3部分構成(中間部は2つの追拍※風な扱い)
 ※「追拍」―少しずつ緊張感を増す作曲技法

 第7曲:「初恋」(吉原幸子詩)
変拍子※(8分の6と4分の3の対比が主)12音技法風な無調,夢想して付点四分音符=66,3部分構成(緩急緩)「急」部分はコミカルな扱い
 ※編拍子—躍動感有り。分子の数が少ないもの(8/4)は、多いもの(6/8)がゆるう感なのに対して急ぐ感がある。

 第8曲:「春に寄せて」(大岡信詩)
C,変ト長調~ヘ長調~変ト長調,夢見るように希望に満ちて,♩=66,3部分構成

 

★プログラミングについて

  1曲から数曲を抜粋し、他作品と組み合わせて1ステージとして扱う他に、以下の試みも考えられます。

 全曲の構成は、各合唱団の特色、日頃の活動の成果,成長度等を発表する試みに合致するようにもなっています。
また、現代音楽で良く使われる代表的な要素・語法を用いているので、現代合唱曲の入門曲としても手頃との反応も得ています。
チャンスがあればチャレンジするのも1つの思い出となるでしょう。
(例えば「○○合唱団結成○周年記念演奏会」等。全曲通した演奏には約45分,休憩挟んで2ステージ必要。)

作曲年 1990年(主に夏季休暇)2013年改訂
演奏時間 第1集計約20分30秒
内訳:『時雨』約3分30秒
    『風唄』約6分
    『初恋』約5分30秒
    『春に寄せて』約5分
抜粋初演:「第4回金田成就作品発表会」
 山形市市民会館小ホール1991年2月5日
 指揮:作曲者(金田 成就),合唱指導:小林康浩,ピアノ伴奏:高橋(斉藤)由佳子
 合唱:「ヴォーチェ・ディ・プリマヴェーラ」※
  ※山形大学教育学部「特別教科(音楽)教員養成課程」(略称 特音)学生有志編成の混声合唱団
全曲初演:「第6回金田成就作品発表会」
 山形市中央公民館アズホール1991年7月11日
 指揮:藤野祐一 ピアノ伴奏:小林千恵
 合唱:「ヴォーチェ・ディ・プリマヴェーラ」
CD制作:・JILA1433_4(国際芸術連盟)『第2回21世紀合唱音楽祭』 (第2,8曲抜粋)
 指揮 辻 正行 ピアノ伴奏 黒尾友美子 合唱 クロスロード・アカデミア・コア
 2002年2月10日 東京文化会館(上野)小ホール
・『金田成就作品集1 作曲者お薦め作品』(私家製、ホーム・ページ参照)
   添付CD:上記抜粋初演(ライヴ録音。本譜と異なる箇所有り。)

★なお、ぺダリングの指示は私からの提案です。ピアニストの方々の工夫に期待しています。留意点として

①常識ですが、響きを濁らせないこと。ハーフ,またはソステヌート・ペダルを活用する。和声法の保続音,偶成和音,非和声音などの章も目を通されると良いでしょう。
②バスラインを明確に。特にスラーの掛かったグループ、フレーズ。急に使われる音程はC.b.かTb.のイメージで少し音量を上げる。音楽の巾が広がる。
③音量が必要な部分、またはf,ff部分のアクセントペダルは特に要注意。強弱記号を鵜呑みにせずに、どのようなイメージのフォルテなのか?を大事に。(1つの曲中には沢山のフォルテ,またはピアノが出てきますが、皆同じ音量・イメージではありません。)

問い合わせ,質問の多い臨時記号について
 臨時記号の効力については原則として楽典に従い、以下のように記譜していますが、特に注意が必要な箇所には(   )書きをしました。(「初恋」は最初のページ以降については以下2.の該当が多く、煩雑になるので(   )書きを省略)

1.同じ小節内では、先についた臨時記号が有効。
2.同じ小節内の音高の違う“同一音名”音には無効。(オクターブ違い)
3.小節線を越えた同一音名音には無効。
タイで結ばれた小節冒頭音には臨時記号は付けない。音が持続されるので臨時記号は有効。前の小節の臨時記号が有効なので。

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