金田成就

金田成就ホームページ
~ Shigenari KANEDA Homepage ~

作品リスト


○ 「作品リスト」について

1.一見して、一般的な作品リストと違った感じを受けるかもしれませんが、それは大学勤務時の業績関係まとめを下敷きに使ったからです。何しろワープロが不得手な上に強い近視なのです。そのため読みづらい点についてはお許しください。

リスト・アップした作品等の共通点は以下です。


2.冒頭の曲名欄に書かれている演奏時間、および略記号の意味は以下です。聴く際の参考にして頂くと幸いです。

英字:とりつき易さについて(以下Cが現代音楽を時々聴く人を基準にしている。)

A_易しい。 調性・施法使用(後期ロマン派・「19世紀音楽」に相当)
B_やや易しい。 無調と上記のミックス。
C_ふつう。 無調(含、12音技法、民族音楽要素)
D_マニア向け。 前衛(聴き慣れる必要あり)
R_お薦め。Recommend(前出ボタン「おすすめ作品の紹介」参照)

ローマ数字:音源別について

I 公刊CD
II 私製CD
III ヴィデオ
IV カセットテイプ
V オープンリール

丸囲みのアラビア数字:演奏の別

以上を組合わせた記載例:DII,②(12'30") → ”マニア向きなので辛抱が必要。私製CDが作曲者の手許にあり、②については12分30秒の演奏時間”


作品の名称
(出版,発表等の別)
単著,
共著の別
発行又は
発表の年月日
演奏会,会場, 主催者等の名称 曲目解説・概要
出版楽譜 Publication of a music
1. モニュメントⅣ(女声合唱とチェロ,ブラス,パ―カッションの為の)
Monument IV for Feminine Chorus, Brass Emsemble, Violoncello, Percussion and Engineer(BIV)
単著
(63頁)
①昭和62.9.20


②昭和53.7.10
音楽之友社(東京)(全60頁)

「第2回金田成就作品発表会」ヤクルトホール(東京)  
 作曲期間は1976年6月1日より1978年6月16日であり、勤務のさなかを縫って書き続けた。「私にとって音楽とは何か」にはじまる諸問題を模索し、ひどい時には3ヶ月余も筆を休んだことがあった。が、それらは大学の定期演奏会のプログラムの楽曲解説を担当して後期ロマン派の成立要因を探ったり、今年になってはからずも1年間の予定でソルフェージュを担当し、音楽の原点として「音とは何か?」を学生諸君と共に考える事によって氷解した。いわば私の音楽に対する再開眼とも言うべき作品である。
指揮 小松一彦
合唱 あぽろんの会
アンサンブル N響有志 
2.歌曲集「海四章」(全4曲,三好達治作詩)」
Song Colection"4 Chapter about The Sea(whole in 4 tune, words by MIYOSHI Tatuji)"
(約12分)
C、I、IV②,③

1「重たげの夢」
2「この浦に」
3「わが耳は」
4「沙上」

単著 ①昭和63.10.20 音楽之友社(東京)(全23頁)    学部4年次の前期試験提出作品で本格的歌曲の第1作です。当時は日本の近代詩に対する以下のようなとらわれがあり、次作まで12年余の歳月を要しました。以下は初演時のプログラムより再録。
 日本の近代詩は朗読するだけで完全であり、音楽を付ける必要がない。いや余計であるのかも知れない。(パックミューズィックは別)また音楽の感情表出パターンは、外部へ内的心情,イメージを音を通して発散、ないしはその発散を自己確認できた上での喜びであるが、日本の詩のそれは発散ではなく、自己の内面へのギリギリのアプローチであり、どちらかというと自己を傷めつけても自己確認せずにはおられない、いう凄惨な面を私は感じるのです。その結果、現代日本歌曲の殆んどが絶叫調になり、ピアノがやたらと活躍しどの曲を聴いても余り変り映えしない、となるのではないでしょうか?・・・・[”とらわれ”の原因は、「発散」「自己確認」等を普遍的妥当性を踏まえた視点から検討しなかった点にあります。]
②昭和50.1.18
「小野寺稔独演会」
千葉県教育会館ホール  
Voc.小野寺稔 Pno.下村康夫
③昭和59.12 「ノアズ・アーク(現代音楽を考える会)発表会」 Voc.須田裕子 Pno.鈴木珠江
④昭和61.10.29 「第3回金田成就作品発表会」 山形市民会館 Voc.大類雅子 Pno.遠山恵美子
⑤平成11.11.15 改訂初演。日本作曲家協議会「第4回アンデパンダン展」 すみだトリフォニー小ホール Voc.小畑朱美 Pno.鈴木真理子
⑥平成17.6.4 仙台作曲家集団作品展IV
常盤木学園シュトラウスホール(仙台)
Sop.佐藤順子 Pno.門脇美子
3. モニュメントⅢ,歌曲集「逝く昼の歌」
MonumentIII Song Collection "Days Song Pass Away(whole in 6 tune,words by TATEHARA Mitizou)"
(全6曲,立原道造作詩 約19分) B、I②+③=⑤、IV①
単著 昭和63.10.20 楽譜出版。音楽之友社(東京)(全28頁) 作陽音楽大学(現くらしき作陽大学)に在職していた時に学生の様式感覚を育てる一環として書きました。例えば何を演奏してもベートーヴェンになってしまうからです。調性と無調のコントラストによる表現力の差に注目し、全8曲で構成しました。無調による曲では部分部分で詩の内容に合わせて調性をまぶしてありますので、曲想の変化をつかみ易いでしょう。音楽之友社より「金田成就歌曲集」として出版済み。
1「うたふやうにゆっくりと」(約3分)
2「薄明」(約5分)
3「何處へ?」(約5分)
4「窓下楽」(セレナーデ)(約1分)
5「浅き春に寄せて」(約2分)
6「逝く晝の歌」(約3分)
①昭和53.7.10 「第2回金田成就作品発表会」ヤクルトホール(東京) Tn.高橋幹彦 Pno.金田成就
②平成17.1.14 「第9回JFCアンデパンダン」日本作曲家協会 すみだトリフォニー小ホール Sop.福成紀美子 Pno.斿間郁子

※ 本来の斿(ゆう)は、”かたへん”の横に”しんにょう”あり。
システム上、表示不可能。

③平成17.5.22 「21世紀日本声楽の潮流」国際芸術連盟 東京オペラシティリサイタルホール Sop.藤原映子 Pno.甲斐万喜子
④平成17.6.25 「東北の作曲家 八戸 in '05」 JFC東北八戸市公会堂文化ホール Sop.畑井繁子 Pno.山下香織
⑤平成18.12.20 CD製作(JILA 1761) 1,4,6 Sop.藤原映子 Pno.甲斐万喜子
2,3,5 Sop.福成紀美子  Pno.斿間郁子
4. 抒情歌曲集
「四季(全5曲)」
Lyric Song Collection "The Four Seasons(whole in 5 tune,words by HAGA Hidejirou)" (約11分40秒)B、II ②

1「雲」(春)(約1分)
2「高原にて」(夏)(約4分)
3「羊」(秋)(約4分)
4「冬 山」(冬)(約1分)
5「花」(めぐりくる春)(約2分)

単著 昭和63.10.25 音楽之友社(東京)(全18頁) 初演は1983年4月に本曲の委嘱者であり、本日の独唱者でもある高橋幹彦氏と山形大学助教授の伊庭華子氏によって、行われました。作詩者は山形県立長井高校長を勤められ、県詩壇の3羽烏との誉れの高い芳賀秀次郎氏(現在病気療養中)です。氏の詩集中より山形銀行の行内報の為に書かれた「山形歳時記」より四季の移り変わりの順に抜粋して組曲としました。高橋氏の大学人としての研究テーマが「日本抒情歌曲、およびバッハのカンタータ」であったので、それらの接点としていろいろな様式を組み合わせて氏のテーマに添えるように工夫しました。そのためか割と受け入れられ易く好評だったように覚えています。合唱だけだとプログラミング上変化に乏しい事と、1989年に音楽之友社から出版しましたがその後演奏されていない事とから、言わば出版記念として本日採り上げました。
(1991年「第6回金田成就作品発表会」プログラムのート)
①昭和58.4 「高橋幹彦テノール独唱会」 山形市民会館小ホール Voc.高橋幹彦 Pno.伊庭華子
②平成3. 7.11 「第6回金田成就作品発表会」 山形市中央公民館ホール ノアズ・アーク Voc.高橋幹彦 Pno.金田成就
③平成17.6.25 「東北の作曲家2005in八戸」日本作曲家協議会、JFC東北 八戸市公会堂文化ホール Sop.高林久美子
Ten.山谷常雄
Bas.成田卓也
M・Sop.池田重子
Pno.大久保和子
④平成18.8.8 「東北の作曲家2006in仙台(東北三大テナーの競演)」日本作曲家協議会、JFC東北 イズミティ21小ホール Ten.高橋琢司
Pno.布施一恵
5. リブⅢ(クラリネット、チェロ、ピアノのための)
Live III for Clarinet,Violincello and Pianoforte (12')C、I⑤,13'49"、IV①
単著 平成7.2.15 楽譜出版(文化庁助成事業.公募)日本作曲家協議会(JFC-9408)(全19頁) 「リブ」とは透明な叙情性と暗い情念、静寂と生命の躍動、緊張と解放等の対照によるダイナミズム、生命現象等を総称して表現するために作った言葉です。Iがフリュート(オーボエも可)とピアノ(ギター編曲有り)、IIが謡風な歌唱、シィンセサイザー、ギター等を含んだアンサンブル曲です。速度指定が冒頭のみで変わらないのは私としてはこの曲が始めてです。また今までファッション的羅列か、ヒステリック、思いつきのみの聞こえる等の点から意識して多用しなかった現代音楽語法を多く用いてみました。標題に捉われずに関心を惹かれた音の動き達があなたに代わってどのように最後まで進んで行くか、お聴き届け下さい。
①平成3. 2.15 「第4回金田成就作品発表会」山形市民会館 Cl. 木村仁彦(特音Cl.専攻)
Vc. 渡辺政彦(特音Vc.専攻)
Pno.天野吉人(特音Pno.専攻)
②平成3. 2.22 「第5回金田成就作品発表会」仙台市戦災復興会館 Cl. 千石 進
Vc. 前嶋 淳
Pno.桜田 薫
③平成3. 9.22 「東北の作曲家´91 インバッハホール」 中新田バッハホール 日本作曲家協議会・中新田町文化会館 Cl. 千石 進
Vc. 前嶋 淳
Pno.桜田 薫
④平成7.2.15 「出版作品演奏会(文化庁芸術創造基盤整備事業)」東京文化会館小ホール Cl. 船橋忠雄
Vc. 山本裕康
Pno.諸田由里子
分担 ⑤平成8.1.31 CD製作(文化庁助成事業.公募)フォンテックス(FPCD-2175) Cl. 船橋忠雄
Vc. 山本裕康
Pno.諸田由里子
6. 「リブ」(フリュ―トとピアノのための),Live for Fluto and Pianoforte(約12分)
C、I⑤=⑦,IV⑤
単著 平成8.2.10 楽譜出版(文化庁助成事業.公募)日本作曲家協議会JFC-9510 (全9頁) お薦め作品No.3(P.8参照)
私は、ここ数年来”自分にとっての音楽、しかも作曲行為の必然性”を自問し続けて来た。(=中年の危機現象)。その1つの解答がこの曲である。(これは、ここ5年間、私の作成した作曲学ゼミナールのカリキュラムで自他律し、学生と共に勉学共育して来た成果の1つでもある。)※
この曲では、様々なイメージ(=各音楽ジャンルの音楽語法と結びつく)を、21世紀初頭の日本に生きる私、(=現在と自己の役割とに徹した)なりに再構築統合して、躍動感と自己解放、そして、それによる充実感、生命の証しを自己確認することに努めた。[ 以上「リブ」の大意 ]他者にどれほど私の想いを体感して頂けるか?より多い批判、フィードバックを期待する次第である。06.でも演奏可


作曲の直接のきっかけは、私が山形大学赴任時にレッスン・アシスタントを務めた、名フリューテイストにしてN響FI首席奏者,国立音大教授でもあった宮本明恭氏の熱心な勧めであった。

①昭和58.12 「ノアズ・アーク作品発表会」ぎゃるり葦(山形市) Ob. 杉山光洋(特音Ob.専攻) Pno.金田成就
②昭和59.2.22 「佐々木良純作品発表会」戦災復興記念館(仙台) Fl. 村田邦夫(特音Fl.専攻) Pno.渡部夏美
③昭和60. 6.14 「現代作曲展´85 福島」 福島県文化センター Fl. 加賀谷亮 Pno.金田成就
④昭和61.10 「第3回金田成就作品発表会」 Ob. 杉山光洋 Pno.天野吉人
⑤昭和63.11. 9 「第5回20世紀のフルート音楽」東京音楽の友ホール Fl. 宮本明恭 Pno.金田成就
⑥平成6.6.31 「東北の作曲家インいわき」いわき市文化センター大ホール,日本作曲家協議会・いわき市教育委員会 Fl.市場 徹 Pno.山崎雅子
分担 ⑦平成8.1.31 CD製作(文化庁助成事業.公募)フォンテックス(JFC-R9601 Vol.24) Fl.宮本明恭 Pno.金田成就
⑧平成2. 7 「ジョイントギターリサイタル」武蔵野市民文化会館 Guit.版 Fl. 藤井章太郎 Guit. 鹿柴正幸(編曲) 
7.「 トランス( ヴァイオリンとピアノのための)」
Trance for Violin and Pianoforte (14')
C、I⑦(15'05"),IV①~④
単著 平成10.2.19 楽譜出版(文化庁助成事業.公募)日本作曲家協議会(JFC-9703)(全17頁)  この作品は「東北の作曲家'90イン・ヤマガタ」に出品する目的で書いたものである。標題の「トランス(=交感)」には広い意味での山形の人々との連帯の意も含ませた。スタイルに関してはVI.音楽の大きな分野を占める舞曲に似せて日本古来の遊舞、曲舞等に群舞のイメージを加えまとめた。出版に当たってアドヴァイスを受けた初演者の河野芳春氏、およびヴァイオリンの古い友人である中畝みのり氏に感謝したい。
①平成2.12. 5 「東北の作曲家´90 イン ヤマガタ」 山形市民会館大ホール 日本作曲家協議会 Vl. 河野芳春 Pno.金田成就
②平成3. 2.15 「第4回金田成就作品発表会」 山形市民会館小ホール ノアズ・アーク Vl. 河野芳春 Pno.金田成就
③平成3. 2.22 「第5回金田成就作品発表会」 仙台市戦災復興記念館 ノアズ・アーク Vl. 河野芳春 Pno.金田成就
④平成10.1.14 「第3回仙台アジア音楽祭関連企画 東北の作曲家」 仙台市イズミティ小ホール Vl. 小池まどか Pno.福原佳三
⑤平成10.2.19 「日本作曲協議会出版作品演奏会(文化庁芸術創造基盤整備事業)」東京文化会館小ホール Vl.沼田園子 Pno.琴沼明美
⑥平成10.4.26 NHKFM放送「現代の音楽―日本の作曲家’98」 Vl.沼田園子 Pno.琴沼明美
分担 ⑦平成11,2 CD製作(文化庁 助成事業.公募)フォンテックス(JFC-R-9901,Vol.27) Vl. 小池まどか Pno.福原佳三

リハーサル
『トランス』リハーサル光景 Vl.沼田園子 P.蓼沼(佐々木)明美の両氏 『日本作曲家協議会出版会』19/02/'98(JFC提供)

8.「 セ―ニョ・メヒコ」 (ギター三重奏版、編曲)
Sueno de Mexico(Dream of Mexico) for Three Guibars(whole in 3 movements)
A、III④,IV⑤
単著 平成11.6.25 楽譜出版(プロデュース契約)現代ギター社(GG257)(全19頁)  この曲は昨年10月の組曲「月山」初演時にコンサート・マスターを務めた伊東福雄氏が仲介となって委嘱されたものである。
 委嘱作品をとり上げる団体は概して次の二つの特徴を持っている、一つは団員各自とその集合である団体にとっての音楽の意義の追及に意欲的であることだ。その欲求を満たす曲を選択する過程において自分達のオリジナル曲を求めるのは当然であろう。今回は明確に「メキシコ・スタイルで」との注文がつけられ、良い意味でも、悪い意味でも(初めての注文で未開拓の音楽語法だったので)方向性が確立されたのはラッキーであった。
 次に第二点としては、実力があることである。ということは自己弁護するようだが作曲家は感性と知性のギリギリの接点を追求し、自己との対決に徹するのである。その結果締切はあっても無きが如しで、その点からスタジオ・プレイヤーにはかなり高度な初見力が要求されるのである。つまり初見に近い状態で本番に臨むことを覚悟で、まず他の曲を仕上げ、作品ができ上れば、即刻、これに集中徹底練習できる程の計画性、実力が必要であるし、又、その自信と音楽に対するモラルが高くなければ、委嘱などできない、ということである。以上、委嘱作品の占める位置について述べた形になりましたが、肝心の曲目解説に入りましょう。
 第一楽章は2つのテーマを持つ簡単なソナタ形式で書かれています。
第二楽章は民謡風な旋律部分と舞曲風リズミックな部分とのコントラストを楽しみながら作りました。
第三楽章は「ヤラベ」という舞曲リズムを用いて作られています。この踊りは男性の山高帽を真ん中に置いて男女が輪になって踊り、意中の男性の帽子を女性が踏んでプロポーズするという明るく陽気な曲です。作曲期間は今年の5月27日から6月29日までで、スコアリングは7月3日から7月17日までです。
 なお、当大学の委嘱作品シリーズは私のを含めますと16作となりますが、第1作として私が大学受験時代に指導を受けた原博氏の名前があり、私としては「三歩退って師の影を踏まず」的な感慨を持って作曲したことを付記します。(原曲はGuit.三部とコントラバス)
[出版は故平木勝津夫氏(ギタリスト,評論家,武蔵大ギター・アンサンブル初代指揮者,バルセロナ市立音楽院修了,プロフェソール、三弟中学同級生)の熱心な勧めと尽力とで実現した。感謝、そして合掌]
①昭和56.12.11 「成蹊大学ギタ―・ソサエティ第14回定期演奏会」 神田久保講堂(原曲) 指揮 松田 篤
ギター合奏 成蹊大学ギタ―・ソサエティ
②昭和62.10 「成蹊大学ギタ―・ソサエティ第20回定期演奏会」 赤坂都市センタ-ホ-ル(原曲) 指揮 後藤隆幸
③昭和60.11 「山形大学ギタ-クラブ第20回定期演奏会」(原曲) 指揮 宇野英紀
④平成10.2.28 「成蹊大学ギターOB演奏会」 墨田トリホニー小ホール ギター三重奏版(土田克彦 編曲)
1st 土田克彦
2nd 後藤隆宏
3rd 堀内剛
⑤平成11.5.25 東京ギター・カルテットによる「出版記念演奏会」池袋GGホール 1st 毛塚功一
2nd 佐藤弘和
3rd 前場祐介
⑥平成15.6.20 「ラフォーレ・ギター・スィンフォニア2003リサイタル」仙台戦災復興記念館 1st 佐々木玲子
2nd 斎藤功一
3rd 妻木克憲
9. 「ヴァイオリン・ソナタ」
,Sonata for violin and pianoforte 16'16"(9'01",2'27",4'48")
C,I⑤=⑥、IV③
単著 平成12.1.31 楽譜出版(文化庁助成事業.公募)日本作曲家協議会(JFC-9909)(全23頁) お薦め作品No.1(P.9参照)
処女作とも言えるこの曲をアイデンティティーの証しとして書いた覚えがある。故矢代秋雄先生の良きアドヴァイスを得て無駄、乱雑さは整えられた。レッスンに於ける先生のピアノ演奏による楽曲分析はさすが作曲家、と得心したものであり、「ここがご機嫌なんだ」との甲高い声を思い出す。最初期の作品だが、愛着のある作品である。
「第六回アンデパンダン展」('02.1.9)のプログラム・ノートより
①昭和31.10. 東京芸術大学芸術祭 Vl. 渡辺 香(音2Vl.専攻)  Pno.小松敬子(音1Pno.専攻 旧姓-長尾)
②昭和50.9.16 第1回「金田成就作品発表会」作陽音楽大学主催 Vl. 中畝みのり  Pno.大島 恵
③昭和53.7.10 「第2回金田成就作品発表会」ヤクルトホール(東京,新橋) Vl. 植木三郎  Pno.松谷翠
④昭和61.10.29 「第3回金田成就作品発表会」山形市民会館 Vl. 斎藤 清  Pno.佐藤朱美
⑤平成14.1.9 「第6回アンデパンダン展」日本作曲家協議会 墨田トリホニー小ホール Vl. 花田和加子  Pno.及川夕美
分担 ⑥平成15.2.1 CD製作(JFC-R2002VoI30)フォンテックス Vl. 花田和加子  Pno.及川夕美
10. ピアノ・ソナタ (約12分)piano sonata A、IV②または③,II
単著 平成11. 8.15 マザー・アース(東京田町,全18頁)K2901
お薦め作品No.2(P.8参照)
本日の作品中、調性音楽で書かれた唯一の作品で、学部2年次の後期テストに提出した作品で、公開演奏が初めてです。前出のヴァイオリンソナタと同様、私の青春の1時期を画す作品だと自負しております。二楽章形式で、一楽章はCodaが第2展開部風なソナタ形式、二楽章は中間部がLentoのロンド形式です。
独奏 金田美智子
昭和50.9.16 教官演奏会(第1回金田成就作品発表会)作陽音楽大学
②平成3. 2.15 「第4回金田成就作品発表会」 山形市民会館 独奏 松浜恵子
③平成3. 2.22 「第5回金田成就作品発表会」 山形市民会館 独奏 松浜恵子

11. 合唱組曲「ある日ある時」(全8曲)
Chorus Suite"ONE DAY,ONE TIME(whole in 8 tune,words by SAGA Nobuyuki,ITO Shinkichi,AYUKAWA Nobuo,ITO Keiichi,WADA Tetuzo,KURODA Saburo,YOSHIHARA Sachiko,OHOKA Makoto)" (45分)
1 嵯峨信之「時雨」
2 伊藤信吉「風唄」
3 鮎川信夫「夕陽」
4 伊藤桂一「椿」
5 和田徹三「綿雪」
6 黒田三郎
「ある日ある時」
7 吉原幸子「初恋」
8 大岡信
「春に寄せて」
B+C、I(抜粋)③,III,IV(全曲)①
    伴奏 高橋由佳子(特音 音楽学専攻 旧姓 斉藤)

合唱 ヴォチェ・ディ・プリマヴェッラ
  単著 ②平成3. 7.11 「第6回金田成就作品発表会」 山形市中央公民館ホール ノアズ・アーク お薦め作品No.4(P. 参照)
この曲は今年2月に開いた私の第四回(山形)、第五回(仙台)の作品発表会で、第一・二・七・八曲による一部抜粋として初演したもので本日が全曲初演となります。
各曲とも異る詩人を起用したのはこの曲が二回目で、組曲としてまとまった感じがを与えるため題名となった第五曲の「ある日ある時」を中心として残りをこれに関連付けました。物事をありのままに受止め、とらわれずに真に自由自在に生き、生きているうちに仏の境地に達する事は、仏教の根っことなる教え一つですが、そのようなさわやかに生きる喜びを表出できるように工夫してみました。音楽が詩に負けなければ良い、と思っています。
合唱団の定演奏会の(単独での団のアピールが目的)最終ステージか、それに準ずるステージ用としての配慮もしてありますので、より多くの合唱団に採り上げて頂ければ幸甚です。(もちろん各曲毎の単独、または数曲の抜粋も可)
一部初演時の指揮、合唱指導、ピアノ伴奏は順に作曲者、および小林康浩、斉藤由佳子の両氏です。なお指導者の藤野祐一氏にとって今回は合唱指揮者として山形でのデビューとなります。
指揮  藤野祐一
伴奏  小林千恵 (特音Pno.専攻)
合唱  ヴォーチェ・ディ・プリマヴェッラ
(第1曲_混成2重合唱)
(第5曲_同上(ア・カペラ))
(以上の他は混成4部合唱)
③平成14.2.10 国際芸術連盟「第2回21世紀合唱音楽祭」(公募)
(第2曲「風唄」、第8曲「春に寄せて」) 
指揮 辻正行
伴奏 黒尾友美子
合唱 クロスロード・アカデミー・コア
分担 ④平成15.3 CD製作(JILA1433-4) 指揮 辻正行
伴奏 黒尾友美子
合唱 クロスロード・アカデミー・コア
12.「管弦楽のための一章」
One Movement for Orchestra
単著 ①昭和41.11.2 「第35回日本音楽コンクール本選会」毎日新聞社・NHK共催 日比谷公会堂 お薦め作品No.2(P. 参照)
 学部卒業作品に大幅に手を入れて完成させた作品。音出しをした始めての曲であり、最大関心事であった、イメージ通りの響きが出たことに先ず先ずの満足感を味わえた。
全体の速さは中庸、緩、急の順でその中間部分では室内楽風の小編成にする等、コントラストがはっきりし、退屈感を与えない工夫を読み取れる譜面であったことが評価された、と受け止めている。(N.H.K放送)
指揮:若杉弘
オーケストラ:東京交響楽団
②平成11.1 ミュンヘン州立図書館
(収蔵要請)
13.「弦楽四重奏のための遥か」(約15分)
"Far Away for String Quartet" C、I③
単著 ①平成10.10.10 日本作曲家協議会「第3回アンデパンダン展」(文化庁助成事業)上野奏楽堂  音達が響きの中からにじみ出て響きの中へ消えて行くパルスをイメージして書き留めたのがきっかけだった。それはそれだけで完結したかのようにいつまでも私の掌に佇み続けた。その為、響き自体が自律し動き出さないのに設計通り書き進める破目となった。遥か彼方に去り行く響きへの想いは未だ消えそうにもない。

1stVl.花田和加子
2ndVl.西尾恵子
Vla.柳瀬省太
Vc.徳沢青弦

②平成13.8.1 国際芸術連盟「第6回日本現代音楽展(招待)」上野東京文化会館小ホール 1stVl.高橋暁
2ndVl.荒井直子
Vla.守重信郎
Vc.高橋泉
分担 ③平成14.3 CD製作(JILA-1219) 1stVl.高橋暁
2ndVl.荒井直子
Vla.守重信郎
Vc.高橋泉

スコア

14.「弦楽四重奏曲第二番」
String Quatetto No.2
単著 ①昭和42.11 「第36回日本音楽コンクール本選会」毎日新聞社・NHK共催 日比谷公会堂  この作品は第36回音楽コンクールで入賞した作品で、初演はN.H.K弦楽四重奏団によって日比谷公会堂で演奏され、N.H.Kから放送されました。口の悪い同僚の評によると一楽章はウェーベルンで、二楽章はバルトーク、三楽章はベルグとの事。習作であるが、自分の歴史を見る感じで一しお愛着を覚える曲です。
「作陽音楽大学教官演奏会」(第一回作品発表会)S.50.9.16 プログラムノートより

Vl.海野義雄、蓮田清重
Vla.奥邦夫
Vc.小野崎満

②昭和50.9.16 「作陽音楽大学教官演奏会」(第一回金田成就作品発表会)
津山文化センター
作陽音楽大学主催
ソノーレ弦楽四重奏団

H.市原利彦、小山清治
Ha.内田博
Vc.渡辺弦二郎

15. ソロ・ギタ―,ソプラノ独唱,ベ―スとギタ―・アンサンブルの為の「眩」
"GEN,Dazzling "for Solo Guitar,Solo Soprano,Bass and Guitar Ensemble D,IV
単著 昭和47.12.11 「武蔵大学ギタ―アンサンブル第2回定期演奏会」 赤坂都市センタ-ホ-ル  去年秋、武蔵大ギターアンサンブルの合宿に招かれ、ギターに対する概念を一新されてしまいました。何という静謐さ、そして何という残響の豊かさ・・・。(これにはもう一つ注がつく。今、この原稿を書いている少し前に江古田で練習に立ち合ったのだが、ギターは本質的に低音、ないしは次低音楽器であるという事に気がついたのである。然しこれは後の祭り。)そしてすっかり創作意欲を湧き上らされてしまいました。尤も、平木君との古い交際の延長もありますが。
 さてこの曲の基調は、日本の伝統的なフィーリングと現代日本のそれ、また音楽の最高行為とでも言うべき作曲と演奏が同時に行われる即興演奏、この三者を統合しょうという大それた試み(おそらくこの考えは私のライフワークとなるでしょう)が盛られています。
 フォームは三部形式でAとA'の部分はフリーリズムで、間のとり方は指揮者のイマジネーションに任せられています。Bではソロギターとベースの即興演奏とアンサンブルの限定された枠内での半即興演奏。又リズムは8分の5拍子で、2プラス3のつんのめるビートという大まかなコントラストを狙ってあります。
 作曲家は常にドグマティストであるという常識をどこまで打破れるか。これは私に対する良き課題でありましょう。
指揮  平木勝津男 (経済4) 
コンサートマスター 北上明弘 (人文2) 
ギター合奏 武蔵大ギターアンサンブル
16. 合唱曲「愛のうた(宮中雲子作詩)」
Chorus"Song of love(words by MIYANAKA Kumoko)" AV
単著 昭和48.1. 2 NHK・TV年始特集番組「若人の歌」 委嘱者からの条件は2つあった。その一つは,新しい試みとして予め大勢の人に親しまれ易いように作った曲から感じた事を詩人が詩を追作する,二つには演奏者がさまざまな解釈ができるように工夫し,一切の演奏に関する諸記号を付さない、であった。前者に関しては,作詩者が非常にマッチした詩を付けたという点を,後者に関しては,出演した4校とも殆んど同じように歌った(=作曲者として首尾一貫性有り)という点を成果と言えば言い得る。
指揮 田尻明規 埼玉県立大宮高校
指揮 早川史郎 東京成徳高校
指揮 和田 保 都立豊多摩高校
指揮 佐藤慎介 都立目黒高校
17. 合唱曲「炭抗地帯の汽車 筒井敬介作詩)」
Chorus "Train in Coal Area(words by TUTUI Keisuke) AV
単著 昭和48.1. 2 NHK・TV年始特集番組「若人の歌」  顧みるとこの企画は,NHK合唱コンク―ル課題曲の委嘱公開コンク―ルであった。(当時の作曲界の然るべき所に相談して委嘱人選が行われたらしい事を関係者からも聞いている。)
 しかし,私はそのような事には気付かず,むしろ他の委嘱作曲家と張り合って課題曲としては難曲を書き,選からもれた。
 使用技法は,シャズ和声を用い,他の委嘱作曲家から関心を集めた。
(他の2人は、池辺晋一郎、三枝成章の両氏)
 指揮 和田 保 都立豊多摩高校
18. ギタ―・アンサンブルの為のコンチェルト・グロッソ「冥」
Concert Grosso "MEI,Darkness" for Guitar Ensemble D、Ⅱ,Ⅳ
単著 昭和48.9 「武蔵大学ギタ―アンサンブル第3回定期演奏会」 赤坂都市センタ-ホ-ル  僕は「明日のジョー」の矢吹ジョーが好きである。何故か? 彼はホラを吹きギリギリの状態に自分を追い込み、能力の極限迄追い込まれざるを得ない言動を行なう。僕の作曲活動もそのような事がしばしばある。ノッテイル時には良いが、ノラナイ時の苦しみは地獄そのものである。その時僕はホラを吹く。というよりは苦しみから逃れる為に、言葉の上での遊びをしているのであろう。はた又人生は賭でありイチかバチかであってホラを吹こうが真実を語ろうが無関係。勝手にしやがれ!大体イメージは言動と密接な関係あって、話すことはイメージをふくらませるのである。そう!僕とジョーとの違いは僕のそれが悪ノリ的居直りの所産である点であろう。然し言動は意識しようとしまいと我身に直接はね返って来て、後でつじつまを合わせるのにオタオタする代物である。かくしてこの曲はどのような雑音を発し、聴衆に取り入ろうとするか? 新作の発表もこれ又賭である。
 尚、1楽章は簡潔なソナタ形式。2楽章はオスティナート上のモノローグ(以上は、蔵王合宿中の作で同室の幹部、OB諸君との歓談は、イメージをいやが上にもふくらませてくれました。謝々。)3楽章は、8月16日大糸線白馬からの帰りの車中での作です。
指揮 若狭弘樹 (経営3) 
コンサートマスター   北上好一 (日大2) 
ギター合奏 武蔵大ギターアンサンブル
19.「 ニュ―・オ―ルド・アテンプション」
New Old Atemption D
単著 昭和49. 2.10 東京芸術大学学位審査会  修士作品,当時自作に於ける感性と技法とのアンバランスに疑惑を感じていた為,技法追求に的を絞ったアテンプション(=試作)シリ―ズを書いていた。その意味でこの曲はその集大成であり,クラシカルな技法と前衛のそれ(特にクラスタ―とジャズ・オ―ケストラの導入)との総合試作となった。編成が大きいため,実音化のチャンスが無く,修了を許可された事が成果である。
20. こども歌劇「ごんごの大将」
Opera for Child "General of GONGO_KAPPA(by scripted NAKAGAWA Motoyuki)" B、IV
単著 昭和50. 8.27 「第5回交歓演奏会」津山文化センタ―大ホ―ル(岡山県)主催:津山少年合唱団  今にして考えると運命的としか言いようのない作陽音大への就職と、津山への移住(残念ながら長女麻弥の脳性髄膜炎後遺症の治療のため、この春家族は千葉帰住)は、去年から今年にかかる一年、私にとってまさに激動の一年でした。
 そしてこの思い出の一年に加え、突如として「ごんご」が踊りあがり、この得体の知れない怪物と取っ組んで、ようやくねじゃげて物にしたと思ったら、今度は来年にかけ、今日の津山公演を皮切りに、いくつかの公演(来年5月には東京でも、との話もチラホラ)を持つとのこと。津山の二年目は、どうやら「ごんごの年」になりそうな気配です。
 話は変わりますが、私はこのごんごに、寂しがり屋でおっちょこちょい、お人好しですぐに乗せられ、かと思うと柄になくお説教したり、子供たちとの別かれがてれくさいのか、途中でドロンを決めて消えてゆく。そしてどことなくペーソスをもただよわせる。いわば「フーテンの寅さん」的日本の庶民像を見るように思うのですが、皆さんはいかがでしょう。
 なお、全体を通じて流れる舟歌風のメロディーは、高校三年の時に作曲したもので、未使用だったのを、朝な夕なにそれこそごんごの出そうな川ぞいの登学道を辿る道すがら、吉井川のイメージに合わせ改作しました。
 ほか2,3思いついたことを連ねますと、台本によります吉井川は、むかしは清流で、作州人の心のふるさとだったようです。ぜひいつの日か、きれいな流れに川船を浮かべて1杯などと、左党の私はつい考えるのです。
 この作品を書くに当って、一番苦労したのは作州弁の解しよう、ニュアンスなどが、他国人の私にはピンとは来なく、盃など傾ける場所~とくに桶屋町の「節ちゃん」など~でご教示を受けたことを告白します。
 ついでに思うのですが、ひょっとして「ごんご」もやはり飲ん兵衛ではなかったか。河童がそうだから大将ならばなおさらに、と思うのです。もしそうだったら、大将の為に乾杯! ビバ ごんご!

指揮 金田成就
合唱 津山少年合唱団

スタッフ
原作・脚色・演出:中川素行, 舞台装置:菅原デザイン社, 音響効果:弘電社(社長 西井和弘), 衣装:津山少年合唱団父母の会, 照明:森元,
津山少年合唱団アンサンブル,(エレクトーン:杉原京子), ナレーター杉山恵子, 指導:堤温, 冨野良治, 山本恵美, 五味克久, 古川富子


リハーサル
こども歌劇『ごんごの大将』最終リハーサル光景 (31/08/'75) 於、作陽音楽大学大講堂

21.「ピアノのためのアテンプション」
Attempt for Pianoforte D
単著 昭和50. 9.16 教官演奏会(第1回金田成就作品発表会)津山文化センタ―大ホ―ル(岡山県)作陽音楽大学  この作品はいわゆる「前衛」に属するものの一つである。今夜のプログラムはどちらかというとアカデミックな書法の作品が多い。もちろん作曲家として「前衛」に関心は無くはないし、現に数曲の作品も持っている。
 現代は作曲する事が困難な時代である。それは、社会・文化等の諸現象と同一軌軸を成すだろうと推論するのだが、それについて
 ①つには「価値の多様化」が、今迄理想とされていた、所謂シュペングラーの西ヨーロッパ圏のモラル・政治・文化等、即ち、キリスト教的禁欲主義、修正資本主義、西欧民主々主義、ひいては西洋音楽(クラシック音楽は世界の一地方に過ぎない西ヨーロッパ地方で生まれた、たかだか三百年の歴史しか持たないものである。日本では芸術音楽というとクラシックしか念頭に無いようだが、世界中には数多くの芸術音楽が存在する。)等の価値の崩壊、又は下落という現象を呈示し、それは西ヨーロッパが世界に優越した時代の終焉であり、新しい価値を求めての轟動の時代を惹き起したとも言える。そこから
 ② 情報過多による感情表出パターン(フィーリングの捉え方、表現手段のエレクトロニクス化、テクニックの多様化等)のめまぐるしい変化、そしてファッション化(それは芸術至上主義と即物主義との間をゆれ動く振子を思わせる。)の現象が生じているのではないかと思われる。
 そして日本人の作曲家に関して(1個人の私見として)言える事は、ことクラシック音楽に関しては日本は後進国であり、それ以上に民族の血が違うのに、クラシック音楽を学校音楽教育にとり入れ、中途半端な感覚を植えつけられ、その結果自己の情念との間に自己撞着を起こし、その結果前衛に走り易くなるのではないか?とついつい思いを至すのである。
 故に私の前衛めいた作品はいつも満足(観念と情念と一致)を覚えず、試行錯誤に終り、「アテンプション(試行)」というタイトルがつきまとう。
 この作品の狙いは演奏者の即興演奏による自発的自己表現をどれ丈作曲者の自己表現とマッチさせ、全体のまとまりをとるかという二律背反を承知の上で、いわば心臓移植に近い事を狙っているのであり、敢えてこれに挑むのは、音楽の歓びとは「今の瞬間」に自己の感じたイメージを、その「今の瞬間」に音で表現し、そして「その今の今の瞬間」聴く事によって、もし完全にイメージ通りに表現出来た事を確認出来れば、その瞬間、深い満足と喜びを覚えるもので、即ちこれは即興演奏の境地ではないだろうか?と常日頃考えているからである。
 然し、この一見素晴らしく思われる即興演奏にも難点はある。1つは二度と同じ演奏は出来ない事。そして構成力に欠けて単調になり易く、聴衆を引きつけるのには極端なファクターに頼って音楽的緊張の持続を計らざるを得なくなる。この2点の欠点を作曲家としてどう補うか・・・?
 「現代の作曲家は常にドグマティストである。」という名言(迷言であって欲しいのだが)に、又チャレンジする「生きがい」と「虚しさ」をしみじみと感じる次第である。
Pno.酒井忠政
昭和59.12 「現代音楽を考える会 作品発表会」ぎゃるり葦(山形市) Pno.佐々木良純
22. 「モニュメントⅠ」(ピアノのための)
Monament I(for pianoforte) C
単著 昭和50. 9.16 教官演奏会(第1回金田成就作品発表会)津山文化センタ―大ホ―ル(岡山県)作陽音楽大学 一連の「モニュメント」群の第一作である。ここでも作曲時に意識化していなかった諸語法の止揚綜合による統一イメ―ジの表出を計っているため,これが金田語法の1つの特徴である事と,論理の一型である弁証法についても感覚的だが踏まえていた事とを知る事ができる。また一般人に分かり易い複調を部分的に使用した事により聴衆からの受けは良かった。(地方版,地方紙等に掲載)
Pno.金田成就
23.「 リコ―ダ―・アンサンブルとブラス.パ-カッションの為の音楽」
Music for Recorder Ensemble,Brass and Percussion C
単著 昭和52.10.29 「山形大学教育学部コンソ―ル・リコルデ第6回定期演奏会」山形新聞放送会館ホ-ル  この曲を初めて練習に渡した時の反応は「リコーダー・アンサンブル曲らしくない。」であった。この原稿を書いている時点でも未だその域を脱していないらしい。「らしさ」とは一体なんであろう?「らしく」作曲すれば一応安心感はある。「らしく」演奏してもそうであろう。しかし、「らしい」だけでは満足感があるであろうか? 特にリコーダーのように「素朴さ、暖かさ」という魅力だけに頼った曲目だけで一時間半位きかされた中では逆に「らしくない」という事が異彩を発揮し、相互に引立役になるのではないかと考え、かなりスィンフォニックに書いたつもりではあるが・・・。皆さんの御批評を期待します。
指揮 鈴木三郎 
リコーダー合奏  山形大学教育学部コンソールリコルデ
24.「 ギタ―の為の序奏とラプソディ―」
Introduction and Rhapsody for Guitar (約10分) C、IV①
単著 ①昭和53.7.10 「第2回金田成就作品発表会」新橋ヤクルトホ-ル  新進ギタリスト平田宏氏に海外でのリサイタルのために委嘱された曲で、イギリスのプロモーターの”日本の土俗的なイメージ曲を”との要望に沿って作った。日本的な曲という注文に応じた私の作品は「まどろみと祭り(祭りばやし、呪術)または吹雪」のイメージが多いのは私の個人様式(または原体験)と思われる。
Guit. 平田 宏
②昭和58.5.21 「成蹊大学ギターソサエティOBコンサート」 武蔵野公会堂 Guit. 鹿柴正幸
③平成12..3.7 「第16回アンデパンダン展」(改訂初演)日本作曲家協議会、杉並公会堂小ホール Guit. 小川和隆
25.「 ギターのためのアテンプトNo.3」
Attempt No.3 for Guitar (約13分) D、I,V
単著 ①昭和49.11.8 「平田宏ギターリサイタル」 青山タワーホール  この作品の誕生めいたいきさつは、私が47,48年の2年連続して武蔵大学ギターアンサンブルからアンサンブル曲を委嘱され、書いては聴き、また、考えては書き色々と試行錯誤を重ね、自分のイメージ(私の音楽は発散型)と違って演奏がこもってしまう原因を探ったのだが、結論として、
 1.自分のギターに対するイメージが違うのか? 2.ギター自体が発散型ではないのか?(それで演歌の伴奏楽器として定着した? それにしても、フラメンコは発散型だ。) 3.それとも作曲家としての設計ミスという初歩のテクニック上のミスか? 4.逃げ向上だが演奏段階の問題なのか? の4点が浮かびあがり、各人の能力が平均していないアンサンブル曲ではなく、ソロ曲でこの考えを証明したいと思っていた折に、48年の武蔵大学定期演奏会終了後、新進ギタリストの平田宏氏より今晩のリサイタルの為にとの委嘱を受け、それでは「渡りに舟」とばかりお受けした訳である。
 今年の4月より岡山県の音大に勤務して(毎週千葉と往復)この作品も殆んど新幹線の車内で書いたような訳で、平田氏と余り親密な御交際が出来ず、委嘱作品としては良い条件に恵まれなかったが、時折打合せでお会いした限りでは、非常なナイーヴさを秘めた情熱家であると拝察し、私のイメージとマッチする方だという考えでこの作品を書いたつもりです。
 今晩の初演を多いに期待しています。
②昭和50.9.16 「作陽音楽大学教官演奏会」 Guit. 平田宏
③昭和54.2.12 「平田宏ギターリサイタル」 ルーテル市ヶ谷センター Guit. 平田宏
④昭和54.1.28 「平田宏ギター・リサイタル」 八王子ホーリネス教会 Guit. 平田宏
⑤平成8.11.23 「第1回アンデパンダン展」 日本作曲家協議会 上野奏楽堂 Guit. 小川和隆
⑥平成9.3.12 「東北の作曲家イン郡山」JFC東北 郡山市民文化ホール Guit. 渡辺隆
26. 組曲「月山(森敦原作)」
"suile GASSAN(MORI Atushi in the original)" C、V
単著 昭和54 10.14 「森敦作『月山』出版記念演奏会」 ル-テル市ヶ谷センター(東京飯田橋) S&A音楽事務所  プロモ―タ―の委嘱条件は,昭和54年度の芸術祭ポピュラ―部門参加作品として通用するものを,であった。
 その為に今までのクラシック音楽様式内での音楽語法の追求を拡大し,他の音楽様式をもこの作品を構成する語法に組入れ,かつ音楽論理しての一貫性を計るという難問と取り組んだ。
 これは私の研究テ―マと重複する事大である。現時点としては,目標は大方達せられた,と感じている。( 現代ギター誌等音楽専門誌に評が掲載される)

指揮 金田成就

Guit.solo :平田 宏,伊東福雄(コンサートマスター),奥田博子、久保親智

Guit. アンサンブル:大泉明男,萩野 清,関根一晴 加藤 誠,
菅原長俊

Chor.:早稲田大学混声合唱団
朗読:梓 欣造

27.「 ファゴット協奏曲」
Basson Concerto A、IV①,②
単著 ①昭和56. 5 「山形アカデミー合奏団第5回演奏会」山形市民会館大ホ-ル  作曲のきっかけは、同僚であった“サブちゃん”(鈴木三郎 山形大学名誉教授)からの委嘱で、山形アカデミー合奏団の定期演奏会で演奏されました。日本風バロック的なものを、との条件を付けられ、楽曲分析に励んだこと、そしてその結果「荒野の用心棒」風な第2楽章が好評だったことを思い出しました。
 今回は佐々木良純氏の熱心な薦めにより久しぶりの再演となりました。初演の弦楽アンサンブル、ハープシコードとの協奏と違い、ピアノとであり、奏者が日本人以外であるとの点からも今日の演奏に大きな期待を寄せています。(下載「東北の作曲家2004 in 山形」のプログラムノートより。)
指揮 大沢秀雄,Fg. 鈴木三郎
②平成16.8.27
(ピアノ伴奏版)
「東北の作曲家2004 in 山形」日本作曲家協議会 JFC東北 山形市遊学館ホール Fg. ウルリッヒ・ヘルマン、Pno. 植村弘子
28. 「アテンプションⅣ」
Attempt IV D
単著 昭和61. 6.11 「現代作曲展´86 仙台」仙台戦災復興記念館  作曲目的は鋭いコントラストによる統一イメージの表出にあります。そのために偶然性、即興演奏と、必然性、記譜部分とを始めとした相反する要素を用いました。方法の主なものはマルコフ連鎖が方法論の基盤です。
 1. 用意されたブロックは全部、または一部作曲されたものと白紙とに三等分され、事前に聴き手によって半分が除外される。(復活もあり得る)
 2. 終結部分は4通りありどれで終わっても良い。これは「発音」が「生」と同じように「沈黙」・「死」を前提とする事から必然化、マンネリ化した”終り”より、そこへ至る経過・「人生」の必然性を持ち、ひきつけられるものを感じられたか>?が問題。
 3. 演奏者の自己対話の深さと聴き手のその確認の反応とにより、演奏内容と長さとが変わる。(13分が予定だがチャンス・カード有り)等です。
 以上聴き手と演奏者とが今まで以上に創造に深く関わり合うと言う点で「音楽の原点への回帰」がもう一つの目的でもあります。積極的な参加をお願いする次第です。
 演奏者の佐々木君は、私と音楽、教育等を酒を汲みながら談ずる仲間で現職は山形学院高校教諭です。
Pno.佐々木良純
29. 「アテンプションⅤ」
Attempt V D
単著 昭和61.10.29 「第3回金田成就作品発表会」山形市民会館 小ホール  この曲を書くに当たって考えた事は、こうでなくてはならない、これ以外にはあり得ない、つまり必然性のあるものをどうしたら書けるか?という点でした。現代曲にはその結果かも知れないが、現代音楽語法のオンパレードや、奇をてらったと思われるものが多過ぎるからです。
 音楽が言語の代りに音による音楽語法を用い、それと自分との間に永続性のあるバランスの執れた点に於て美・快を感じ得る事と、音楽の原点は譜面があったとしても即興演奏である事、とから次の作曲方法を執りました。
 スィンセサイザーによる楽(器)音・人工音と、作曲すなわち必然部分に対する、即興演奏すなわち偶然部分とを相反する矛盾要素として組み合わせることです。これはお汁粉を作る際に塩を少々まぶして全体として深味のある甘味を出す方法を想像して頂ければ良いでしょう。
 スィンセサイザー他、オーディオ機器を多く用いた点で初めての作品なので、今夜の演奏に対し期待する所大なるものがあります。
Pno.佐々木良純
30. 「リブⅡ」Live II D 単著 昭和61.10.29 「第3回金田成就作品発表会」 山形市民会館  青年時代からの関心事であった即興演奏を大幅に採り入れる事により、4曲目と同じく作品としての必然度の向上を追求しました。
 全体は三部分に分かれ、中間部で世阿弥の言である「乱調の美」としてのジャム・セッション(=ジャズに於ける集団即興演奏の意)を置き、その前後に下記に示した藤原定家と家隆との和歌に象徴されるコントラスト部分を置きました。
 また以上に加えてこれまた初めての試みである様々なジャンルの音楽要素による同時演奏(=「クオリベド」)が産み出す”混沌さ”も導入したが、前後と合わせて統一イメージである「清々しさ」(またはカタルシス)を表出できればこの作品は成功したと言えるでしょう。
 「見渡せば 花も紅葉も無かりけり 浦の苫屋の秋の夕暮れ」 定家歌
 「花をのみ 祭らん人に山里の 雪間の草の 春を見せばや」 家隆歌
指揮 金田成就、Fl.加賀谷亮, (特音Fl.専攻)
Guit. 若木唯一 鈴木 強
Voc.小野浩資 Synth.佐々木良純
Perc. 東海林祐一 Cb. 速見和東
31. 「佐比内金山太鼓」(和太鼓アンサンブルのための譚詩曲)
"SAHINAI-Kinzan-daiko(Ballade for japanese drum ensemble)" C
単著 昭和63. 3.26 「岩手県紫波町佐比内小学校創立100周年記念披露演奏会 校舎新築事業協賛会 「村興こし」の一環としても委嘱されたが、現地には太鼓音楽が全く伝承されてない事と,音楽の根源は生命の躍動感に直接繋がるリズムであり,それ故に最も始源性および形式感に直結する事とから,以下の「リブ」シリ―ズの延長上の手法を執った。
 日本音楽の特徴の1つである「こぶし」に見られる音への思い入れにヒントを得て日本伝統音楽中,数少ないとされる「序破急」,「五段物」を再構成し,かつもう1つのそれである寄生木細工的扱いに,現地の伝統舞踊リズムを当てはめる等を試みた。
すなわち日本音楽形式の在り方の模索である。
 指導に当たった和太鼓専門家から自分達で是非演奏したいとの言有り。
太鼓演奏 佐比内小児童
32. 合唱組曲「作州こども歌」(全6曲)(約19分)
Chorus Suite"Child Song in TUYAMA(whole in 6 tune,words by NAKAGAWA Motoyuki)"
A、II③,④、III①,④ 16'12"、IV②,③ 6'48"

1春 「津山のお城は」(1'35")
2夏(一)「お涼み行こや」(2'30")
3夏(二)「お山は三つじゃ」
4秋「津山の祭じゃい」
5冬「北ケの小僧さん」
6春「裏山すそで」

単著 ①平成3.7.11 「第6回金田成就作品発表会」 山形市中央公民館ホール ノアズ・アーク主催  1974年4月から1976年9月まで勤務した岡山県津山市在住の作陽音楽大学から山形大学への転勤が決まった時に、地元の津山少年少女合唱団へのお別れとして書きました。
 作詩者は同団から委嘱された「こども歌劇(ごんごの大将)」の脚本を担当した中川素行氏です。(”ごんご”とは河童の方言)
 津山は鳥取と岡山の県境の中国山地に囲まれた盆地にある、小京都と呼称され戦国時代は美作国(みまさかのくに),作州と呼ばれた静かな美しい城下町です。山形よりはるか南に位置しますが、そのような地形から雪も降り、寒冷地手当がつくと聞いて赴任前に驚いた思出もあります。盆地故山形に似た風景、気候で町なかを岡山県でも2番目の大河である吉井川が流れています。
 その町の子供達の四季おりおりの生活、行事、風景等を歌った詩に魅せられ、私としては割と短期間で書き上げました。その後、団の指導者が代わったりして初演ができず今日に至りました。皆さまに童心に立返って聴いて頂ければ幸いです。
指揮 高橋直子
伴奏 岸 功姫
合唱 山形県少年少女合唱団
②平成6.7.30 日本作曲家協議会「第9回合唱の祭典」(公募)サントリー大ホール(自作自演) 指揮 金田成就
伴奏 安達友侯
合唱 小田原少年少女合唱団
③平成6.8.10 NHKFM放送「さわやかハーモニー、合唱の魅力」 指揮 金田成就
伴奏 安達友侯
合唱 小田原少年少女合唱団
④平成20.10.4 「中国・四国の作曲家2008 in 広島」(招待)アステール・プラザ,オーケストラ練習室 指揮 兼松直也
伴奏 佐伯歩美
合唱 広島ジュニア・コーラス
伴奏 高橋由佳子(特音 音楽学専攻 旧姓斉藤)
合唱 ヴォーチェ・ディ・プリマヴェッラ
33.「 トランスⅣ(箏、十七弦、尺八のための)」
Trance IV(for Koto,Jyushichi-GEN and SYAKUHACHI) B
単著 平成4. 3.15  「東北の作曲家´92 インモリオカ」盛岡AUNホ-ル
JFC東北
 書きかけては中断していた邦楽器を使ったアンサンブル曲をようやく書きあげました。原因はクラスィックとの取り合わせ方の妙味をつかむだけの力量がなく、木に竹を継ぐ感を取り除けなかったのです。今回もそのため両先生に一任した部分がかなりあります。曲の良いところは演奏家によるもの、悪いところは一重に私の責任です。
箏   松坂尚子
十七弦 松坂典子
尺八  高橋法聖
34.「ピアノ曲第一番」Piano Work No.1 C 単著 平成3. 2.15 「第4回金田成就作品発表会」山形市民会館  タイトルは、アカデミックなピアニズム思考からの脱皮ができず、それをつけても羊頭狗肉感を払試できないため整理上便宜的につけたものである。そこから上記を可能な限り排除する事に意を用いたが、アンチはテーゼを前提とするを再確認する結果に終わった。
 テーゼすなわちアカデミックさが骨肉化している事を認め逆にそれをどう活かすかが今後の課題である。
Pno. 佐々木良純
平成3. 2.22 「第5回金田成就作品発表会」仙台市戦災復興会館 Pno. 佐々木良純
35.「 ピアノ曲第二番」Piano Work No.2
CII
単著 平成18.1.6 日本作曲家協議会「第10回記念コンサート」すみだトリフォニー小ホール  今夏、暇ができ思い立って自作整理をした。しまい忘れた譜面や清書に至っていない草稿、書きかけ、メモなどに混じって覚えのない自筆清書譜が3点見つかった。(「全く覚えがない。書いた、と言われればそうなのだろう。」とはこのためのセリフ?) ともあれ永久にオクラ入りするかも知れなかった原因を知るためにも初演が必要となった。
Pno. 斿間(ゆうま)郁子

※ 本来の斿(ゆう)は、”かたへん”の横に”しんにょう”あり。
システム上、表示不可能。

36.「子供の一週間」(ピアノのための)
"A Week of Children(for Pianoforte)" B、II③
単著 ①平成4.11.1 仙台市芸術祭参加、「仙台市宮城文化協会文化祭、芸能発表会」 自己語法と音楽理念のエッセンスを抽出し,その普及を計った。現在我が国に息づく様々な音楽語法を使い、子供の一週間の心理状態を表題に用いて表わした。地域の子供たちを対象とした発表のいづれでも好評であった。
Pno. 金田成就
②平成7.2 「東北の作曲家‘97イン秋田」JFC東北主催・秋田市アトリオンホール Pno. 佐々木春菜
③平成11.3.24 「東北の作曲家’99イン盛岡」JFC東北主催・盛岡市民会館文化ホール Pno. 笹間則克
37.「管弦楽のためのスケルツォ」
Scherzo for Orchestra C
単著 平成11.5.29 「東北の作曲家`99イン弘前」JFC東北主催 弘前市民会館大ホール  学部3年次の後期試験提出作品。初めての管弦楽作品であったが、無調を土台にしたオスティナートを用いてまとめ、「優」の評価を得た。
 演奏する機会が無く、36年ぶりの初演となったが、同僚の作曲家から“年齢を勘案してもそれなりの評価ができる。また作風に一貫性を認められる。”の評があった。
管弦楽団 弘前大学フィルハーモニー管弦楽団
指揮 安達弘潮
38.「追悼のサラバンド」(ギター4重奏のための)
"Saraband for Moaring"(for Guitar quartet) A、III
単著 平成10.2.28 現代ギター社「出版記念演奏会」池袋GGホール 「セーニョ・メヒコ」出版記念に合わせて現代ギター社から委嘱された。その年に同社のオーナーであった河野賢氏の死去に接し、追悼の意を込め、旋法を用い、古雅で慎み深い曲調を意図した。当日の演奏会場に来聴していた複数のギタリスト等から譜面の引合いがあった。
1st.Guit.毛塚功一
2nd.Guit.永島志基
3rd.Guit,佐藤弘和
4th.Guit,前場祐介
39.「ピアノのための2章-雫、そして波紋、霧(ピアノ曲第三番)」
Two Chapter for Pianoforte-Drop,Ripple and Fog(Piano Work No.3) C
単著 平成12.12.5 日本作曲家協議会「第5回アンデパンダン展」墨田トリホニー小ホール  水。水ほどいのちと深く関わるものに思い当たらない。
 水はさまざまな形に姿を替え、人はそれらの移ろいに想いを馳せる。しづく、はもん、きり・・・。
 1つの音から生じた響きの波にイメージを重ね、ふくらませた。
Pno. 諸田由里子
平成13.3.4 東北JFC主催「東北の作曲家`01イン山形」文翔館・山形ケーブルテレビ放映 Pno. 福原佳三
40.ギターソロのための「テイタ・イソイタク(アイヌ昔話)」(14分)
"TEITA・ISOITAK(A Old Days talk among AINU for Solo Guitar C、IV,IV③
単著 ①平成14.5.10 「若狭弘樹ギターリサイタル2001」札幌キタラ小ホール (献呈作品) 「テエタ イソイタク」に寄せて
 若狭君とは、彼が武蔵大学、私が芸大大学院在学中に、彼所属の大学ギターサークルより作品を2度委嘱されて以来の付合いであるが、活躍ぶりを耳にしていたものの、先日この曲の打合せで再会したのは二十数年振りであった。
 今回の作曲のきっかけは、プロフェソール平木勝津夫氏(若狭君の先輩で千葉市在住)と東京神田の酒席での今回の計画に対する無責任な感想に始まる。
 曰く、「地方」をやたらと振り回す「地方の時代」とか、「地方分権」等のうさん臭さをこの際打破すべきだ。それには北海道独自の音楽文化を東京公演の形で発信するのが音楽家としての筋ではないか、であった。
 この目論見にとって好都合であったことは、たまたま私が創作する側にあることが幸した。しかも私の父も作曲家であり、私の幼少時に夜毎ピアノに向かって近文(注)でのアイヌ民謡の採譜を行っていたことも加えられる。これらの旋律の断片を子守歌として寝入った体験を持っているからである。言わばこの曲は親子2代にわたる産物である。(父は旭川西高校他に在職、伊福部昭・早坂文雄の両大先達が主導した北海道音楽創造運動に深く共鳴していた。代表作:オペラ「シラノ・ド・ベルジュラック」、他多数)
 とは言うもののヒントとする音源、アイヌ語等々、若狭君始め関係者の方々から多大な手助けを受けたことは言を俟たない。改めてここに謝意を表したい。いずれにしろ幼児期に対するノスタルジーとそれにまつわるラプソディーが私を作曲に駆り立てたと言えよう。
 曲のテーマは2つある。冒頭に出る「呟くように」と指示されたものは、アイヌ古謡から一部分借用した上変化させた。今1つの歌謡風なものは言わば前出テーマの鏡・組主題である。これらが主となり多くの曲想変化を起こす。という点でソナタ形式に似ている。速いしめくくり・コーダの前に第2テーマによる技巧的にして幻想的なカデンツァが挟まれている。
 皆さんが、特に道外に散らばった道産子の方々が、この曲に私からの何らかのメッセージを感じとっていただければ、「北海道発信」の試みの半分は成功したと言って過言ではない。
 今日の演奏に大いに期待している。彼のしなやかな指先から紡ぎ出された音達が北の大地の春の香りの中を浮遊し、融け入り、やがて静寂に戻って行くことを・・・。
Guit. 若狭弘樹

注)近文(チカブミ):アイヌ文化の伝承に貴重な役割を果たした旭川市内の地名

②平成14.6.9 「若狭弘樹ギターリサイタル2001東京公演」池袋GGホール Guit. 若狭弘樹
③平成15.1.14 JFC東北「東北の作曲家`02イン仙台」仙台戦災復興記念館 Guit. 斎藤功一
④平成15.10.17 音楽仲間「好朋友」第10回コンサート結成10周年記念 Guit. 若狭弘樹
⑤平成19.9.4 日本作曲家協議会「第12回アンデパンダン展」ムジカーサ(東京代々木上原) Guit. 小川和隆
41.「山鬼(ソプラノとピアノのための)片岡文雄詩(約10分)
"YAMAONI,Demon inMountains(for Soprano and Pianoforte)" words by KATAOKA Humio C、II①
単著 ①平成15.1.8 日本作曲家協議会「第7回アンデパンダン展」墨田トリホニー小ホール  子供のための作品の多くは大人の自分の子供時代へのノスタルジーである、と良く言われる。
 初めてこの詩を手にした時、田舎で少年時代を過ごしたこともあり、瞬時に諸々の情景、音、匂い、ぬくもり等が私の周囲を包んだ。
 だとするとこの想いから生まれた作品は何と評されるのだろうか・・・。ともあれまた歌が生まれた。
M.Sop. 加納悦子
Pno.  小坂圭太
②平成15.3.18 JFC東北「東北の作曲家`03イン仙台」仙台イズミティー小ホール M.Sop. 佐藤園子
Pno.  石幡敦子
42.「VcとPnoのためのメモリー(偲)」
Memory for Violoncello and Pianoforte C、II,III
単著 平成19.1 日本作曲家協議会「第13回アンデペンダン展」、東京オペラシティ・リサイタルホール  故中川素行氏(脚本家、元岡山県津山朝日新聞社編集長)の思い出として書きました。
 彼との初仕事であった「こどもオペラごんごの大将」の打ち合わせ中に彼が示した能に基づいた演出の仕草が今も思い浮かびます。作曲の遅れで果たせなかったのですが・・・。
 能舞台をイメージしながら聴かれるのもまた1つのアプローチでしょう。
Vc.三宅進
Pno.今川映美子
43.無伴奏チェロのための「悼」
”Moum to HOMMA Masao” for violoncello
C、II②、III①,②
単著 ①平成19.2 JFC東北「東北の作曲家 in 仙台」(本間雅夫先生追悼のための新作展)
日本作曲家協議会 JFC東北 イズミティ21小ホール
お薦め作品No.4(P.18 参照)
 本間氏作曲の『箏のための「相響III」』は、私の作品発表会に招待作品として出品して頂いたこともあり、取り分け印象深いものとなっています。
 氏の作風は現代的要素と日本的感性の調和にあります。そんな氏の精神を偲んで私なりにまとめてみました。全体は三部に分かれ、最初と最後に氏の故郷の民謡である「ホーハイ節」(柴田南雄氏採譜)を工夫してあります。
 合掌。
Vc. 八島珠子
②平成19.9(改訂初演) 「第14回アンデパンダン展」日本作曲家協議会、カワイ表参道プラザ Vc. 三宅進
③平成24.11.4 「八島珠子チェロ・リサイタル」仙南文化センター・えずこホール(宮城県大河原町) Vc. 八島珠子
44.ピアノ曲No.4『「三時制」(過去,現在,未来)の間を揺れる響きの内に聴いて』(約13分)Piano Work No.4 Lithening to Three Tense-past,present,future-in Trembly Sounds 単著 ①平成22.8.30 「東北の作曲家30周年記念コンサート」JFC東北主催
イズミティ小ホール(仙台)
“~の彼方へ~”は曲名として多いようですが・・・。1音の響きに耳を澄ますと消えるまでの移ろいの中に様々な音が聞こえます※。人々はその揺らぎにいろいろな想いを託してきました。私もこの曲を通してその“何か”、をピアニストと一緒に捜しました。今夜は私達の“響きへの想い”を皆さんと共有できることを願っています。
※公式ウェブサイト:補3「対概念思考」譜例参照。
ピアノ 阿部玲子
②平成23.3.10(改訂初演) 「第15回JFCアンデンパンダン」日本作曲家協議会主催
杉並公会堂小ホール(東京)
ピアノ 矢田信子
45.「竹の花ぶさ」(大木 惇夫詩)
2.「風ぞ行く」(三木 露風詩)
3.「汚れっちまった悲しみに」(中原 中也詩)
単著 平成26.3.24 「東北の作曲家2014in仙台-新作展-」宮城野区文化センターパトナホール
主催:JFC東北 
共催:(社)日本作曲家協議会
今回の作品は全て初演となります。最初の「竹の花ぶさ」は大学入試合格直後の作です。伸びやかさと夢とがないまぜになった感があります。次ぐ「風ぞ行く」の原作は入試課題訓練レッスン時の作で、無伴奏混声四部合唱曲です。今回のメインである終曲は以前、同僚に冒頭曲について“爽やか過ぎて同じ人が作ったとは到底思えない。今は汚れちまったカナ?”とからかわれたことを思い出し、中原中也の有名な詩に付曲した新作です。歌唱パートが“汚れっちまった”ことへの様々な想いを歌い上げます。これに対して寄り添うように、または無関係に降る雪、そして暮れ行く夕陽の情景とを伴奏により対比させました。冒頭曲・高校卒業当時に比べて私の“汚れ度”はいかがなものでしょうか?なお、タイトル、詩句は版によって大きな違いがあり、出版時には確定させます。
Ten.佐藤 淳一Pf.尾澤 香織
46.トランス
(ヴァイオリンとピアノのための)
単著 平成26.3.30 「第18回JFCアンデパンダン、日本作曲家協議会作品演奏会」 東京オペラシティリサイタルホール
Vl.甲斐 史子
Pf.及川 夕美
主催:(一社)日本作曲家協議会(JFC)
曲目の「トランス」は“交感”の意味を持たせた私の造語です。私が加入している「東北の作曲家」はJFCを母体としていますが、その活動目的の1つに“地域の音楽文化の向上に寄与する”があります。そこから以前勤めていた地である山形、そして広く東北の人々との結びつきに思いを馳せて作曲しました。今日は私としては数少ない土俗的な感のある曲をお聴き下さい。
ヴァイオリン:甲斐 史子 ピアノ:及川 夕美
47.悼 単著 平成27.3.24 「東北の作曲家2015in仙台−新作展−」 仙台市宮城野区文化センターパトナホール
主催:JFC東北 
共催:(一社)日本作曲家協議会
この曲は、八島さんによる初演、その後の東京での再演でも共に非常に好評で、そのため、近く音源付きで出版を予定しています。曲名である『悼・とう』の意味は、 “人の死をいたむ事、悲しみ嘆くこと” で、悼まれた人の、人となりを思い浮かべながら聴ける、聴き込み易い曲です。その点では『メモリー・思い出』や、『オマージュ・ほめ言葉』等と同じジャンル(曲種)に入ります。  本間雅夫先生について思い付くままに書き出します。一本気で面倒見が良い。こよなく平和を愛し、音楽を愛して晩学であったが作曲家に(宮教大での熱意ある指導をし、また有能な作曲家も育てた)。故郷、青森への並々ならぬ愛着。等々。  曲を聴く上でのヒントへ移ります。全体は3部分で出来ています。最初の部分に出てくる民謡の断片を覚えてみて下さい。 それが他の部分でいろいろと姿を変えて出てきます。第2の部分では、平和とは正反対の混乱等を思い起こさせるかもしれません。が、最後の部分で、青森県の「ホーハイ節」等がはっきりと現れます。まるで平和な日常生活にとけ込むかのようにチェロが朗々と歌います。 この曲は氏への鎮魂の思いを現したものではありますが、3.11以後、 “何事も起こらない、平穏な生活” が続く事がいかに尊いものであるか、が身にしみている私達の心情にもぴったり合う事と思います。その意味では、今日の八島さんの演奏が被災された方々への連帯のメッセージ、そしてレクイエム・鎮魂曲として、このホールを越えて大空にたかく、ひろく、さらにさらに広がって行く事を願って止みません。 最後に出版を予定しているこの曲を、今日の演奏曲目として初演者に再び採り上げて頂けたのは望外の喜びです。好演を願う次第です。 タイトルは「来し方、往き方」の省略です。人類は約7万年前にタンザニアの地を出発し、地球上に散らばり現在に至っています。その地球は約2万年周期の5回目(?)のビッグ・バンで生まれた、との説を最近知りました。 自分のルーツ、そして人類、地球、宇宙の「来し方、往き方」に想いを馳せました。
Pf.尾澤 香織
その他 The Rest
1. 楽典
音階
調と調判定
和音
共著 昭和49.12 作陽音楽大学
(全90頁)
pp.19 ~54 
 後発音大のため私立としてのセールスポイントを現在の日本音楽教育界の隘路となっている2分論的現象への解決策に置いて制作した。つまり知識,理論,教養、または実技重視となっている偏重教育を止揚綜合する方法についてである。
 そのため楽典用語と実際の音楽との関係を身近な曲か名曲かを用いて例示し、合わせてそれらを確認しながら反復訓練する事と実技能力の向上とが両輪の輪である事を説得する方法を採った。これは私の業績中の“論文1.”への崩芽であり、現在の私の様々な音楽行為の出発点とも言える。
 在職期間が2年半だったため、テキストとして安定期に入るまでの間、修正加筆をできなかった事が悔まれる。
(寺岡宏治,中村直樹,金田成就)
論文 Paper
1 ギターで学ぶ
初歩の楽典
単著 昭和54.4~
昭和55.3
月刊「現代ギタ―」
151号 pp.64 ―65
152号 pp.89 ―91
153号 pp.64 ―67
154号 pp.64 ―67
155号 pp.74 ―76
156号 pp.71 ―73
157号 pp.68 ―70
158号 pp.64 ―66
159号 pp.82 ―83
160号 pp.70 ―72
161号 pp.70 ―71
 1年間を特定期間としてクラシック音楽様式を,より原点的な立場に戻って再確認する事を目標とした。その為に様式の集大成としての音楽語法の初歩である楽典の中から関連する術語を選び,それを掘り下げて考える方法論を採った。
 これはメタ倫理学に相通じるものである。私は,この作業を通じ自他共に自己(=人類)にとっての音楽の必然性を理解し得,合わせて音楽への再開眼をした。「ソルフェ―ジュ」Ⅰ・Ⅱその他の科目の基礎テキストとして使用中。  
データ提供  桜井あつこ(山形大学研究生.音楽学)
論文
2. 初心者のための
4週間でマスターできる教則本 「フリュート」
共著 昭和41.10 ミューズィック・
ソサイエティ(東京)
(全37頁)     
 4週間という特定期間内に全くの初心者に曲がりなりにも各楽器の演奏基礎技術を身につける事と,音楽の歓びを味わわせる事により底辺を拡大することを目的とした。
 使用音域の制限も加わり音楽性豊かな教材を作る事は相矛盾する表裏一体のものでエッセンスを抽出することに意を砕いた結果としては指導スタッフ,生徒には喜ばれたが定着率については計算式に客観性が盛り込めないため目的達成度は不明である。(新井力,金田成就)担当部分:19P
論文
3. 初心者のための
4週間でマスターできる教則本 「サクソフオーン」
共著 昭和41.10 同上(全8頁)      同 上
(西沢浩治,金田成就)担当部分:4P
論文
4. 初心者のための
4週間でマスターできる教則本 「クラリネット」
共著 昭和41.10 同上(全24頁)      同 上
(稲垣,金田成就)担当部分:12P
論文
5. 私の森敦観について
単著 昭和56.11.3 「森敦と月山」
東北出版企画
(上野源治 編)
(全305頁)       
 小説「月山」に対する作品(・作者)観に於て胎内回帰願望とする説が流布された事への反論として書いた。
 すなわち,日本で一般的なロマン派主義的芸術家観の見直しの必然性を説いたものであり、芸術が現実の上澄みとして存在する,との主張である。その上に立ち冬籠りの蚊張が現実の風雪に充分に耐え得るものであった事実から現実に徹底する事の重要性を論じた。賛否両論の反応により目的は達成された。 pp.154-156
学会発表
Congress Presentation
(口頭発表要旨) 
1. 小学校専門「音楽」に
主眼をおいたソルフェ―ジュについて
単著 昭和56. 5.21 昭和56年度日本教育大学協会第2部全国音楽部門総会第2分科会
(盛岡県民会館)     
 本発表の内容は,クラシック様式の最低限をソルフェ―ジュとして強制(=最低限能力として教育し切るの意)することにより、教育現場に於ける最低限の判断基準と教授力とを養成しよう、という提案であった。 しかし,実践に移しての最大のネックは,該当担当科目が選択科目であり,加えて学生が「好嫌」対象として勉学の必然性を認めていない為,開講当初での脱落者が多い事である。その為,現時点では見るべき成果が上がっていない。
学会発表
(口頭発表要旨) 
2. 教育学部特別教員(音楽) 養成課程に於ける学科目「作曲」 カリキュラムの一試案について
単著 昭和59.6 日本音楽学会東北地区大会       音楽家にして教育学部教官である自分と学生,ひいては同僚とのお互いの自我拡大を目的とした。
 骨子は (1)(自我,人生,作曲,教育等のあらゆる各観と直結する)音楽観について (2) 我国に於ける高校終了までの音楽教育を指導するのに必要な(=特音設置理由からの敷衍)教育系大学卒業生にとっての一貫したカリキュラム,テキスト,教材(曲)等の作成能力について(就中,初級教材作成能力がその基盤能力の重要なものの1つである。)(3) 上記(1),(2) の裏付けとなり,かつ生涯作曲を続けられる能力の源泉となる,普遍語法を踏まえた自己語法について。
 初発表のため,準備が悪かった事と,参加者間での概念規定,教官像とについて共通理解形成が不充分であった事とから期待したフィ―ド・バックが得られなかった。
演奏会添付資料論文
1. 楽曲解説
ピアノのためのアテンプション(作品リストNo.31参照)
単著 昭和50.9.16 教官演奏会(第一回金田成就作品発表会) 作陽音楽大学      前衛作品を日頃耳にする事が少ない地方住民のための啓蒙を目的とした。内容は価値の多様化と情報過多による感情表出パタ-ンの多様化,およびそのファッション化とについて歴史的変遷から説明し,合わせてそれとの関連上で本曲を解説した。
 学外の知人達の反応は日常語が少なかったので分かりづらかったのではないかが,また学生からはグロ-バル,かつマクロな視点について畏敬の念の表明があった。
演奏会添付資料論文
2. 作曲論
私の創作態度について
単著 昭和53.7.10 「第2回 金田成就作品発表会」      自分の創作態度を説明する事により発表作品への理解を狙った。現代音楽に対する一般人の反応から説き起こし,自己表現,すなわち情報の相互往復としてのコミュニケイションと個人語法追及との関連までを,クラスィックの日本的受容を踏まえて言及した。
 同僚の作曲家達の反応には熱心な賛否両論があり,それなりの一石を投じたものと自負している。
演奏会添付資料論文
3. 作曲家論
ご挨拶に代えて 
単著 平成3.2.15 「第4回 金田成就作品発表会」      国立大学教官として作品発表会を開く意義について理解を求めた。すなわち,専門家,教官と学生,同僚,一般社会との関係を「個全」に基盤を置く相補関係として説明した。また我国,特に地方に於けるクラスィックの位置づけ、および親,教師が背中で示す事が、学生が熟年に達した時に自分をチェックする基準となり得る等を論じた。同僚達から今後も4年に1度の割合で作品発表会を開く事について疑問視する声があった。
1. オペラブ-ムは本物か  単著 平成2.1.28 河北新報 東北版「学術欄」    ブ-ムと言うからには一過性のものであるという認識を踏まえて,その検証を行う事により次のブ-ムへつなげ、次第に一貫したオペラ土壌を構築する事を目的とした。
 先ず、各専門事典の要約からオペラにとって再重要構成要素がドラマ性にある事を提示した。それが日本的受容により“もどき”となった事と、一般大衆が求めているのはアイデンティティを共感できるドラマ性にあり,それが引っ越し公演と創作オペラの多さという現象に結びついた事を論じた。
 これも賛否両論があり,それなりの問題提起を行った満足感がある。(1800字)
1.講演「 作曲家とピアノ」 単著 昭和42.10 ヤマハピアノ技術学校 日吉校(川崎市) 調律師の卵達が将来音楽の心を追及する気概をもって取組めるようになるためのヒントを与える事が企画担当者からの要請であった。そこでピアノ作品の歴史的変遷,および自分を含めて作曲家達のピアノへのアプロ-チの仕方,翻って日本伝統音楽とクラスィックとの違いから感覚に頼る事の危険さ等を論じた。担当者からは,上記の最後の項目が大変参考になったとの感想を得た。
2. 講演「音楽と人間」 単著 昭和49.10 岡山県津山市ライオンズクラブ例会(津山国際ホテル) 音楽が自分にとっても人間にとっても必要を越えた必然性のある存在である事を,音楽史の簡単な流れ,および現代の様々な音楽風景を例にとって説明した。懇談の席での話題から,出席者が持っていた一般的な娯楽か芸術かという二分論的音楽観を、自分なりに払拭ができたとの感を持った。
公開講座・レッスン
1. ギタ-公開レッスン 
単著 昭和56.8 第六回ギタ-サマ-キャンプ」 蔵王三五郎小屋(山形市)日本ギタ-連盟山形支部 演奏技術の習得には読譜,すなわち楽曲分析能力のそれが不可欠である事を実際に即してレッスンした。内容はプログラムに必ず掲載される調,標語,形式等の音楽上の意味,すなわち曲想の読取りに始まり,独奏曲であってもアンサンブルである事,時代・個人様式の実際の表現方法等について受講者のレヴェルに合わせてレッスン,講義した。懇親会では質問,反論等の反応が少なからずあった。
公開講座・レッスン
2. ギタ-公開レッスン
単著 昭和57.8 「第七回ギターサマーキャンプ」 蔵王三五郎小屋(山形市) 日本ギター連盟山形支部 上記に沿った内容と流れで実施されたが、前年とほぼ変わらない参加者であったため、理解がより深められると共に進度も進められ.有意義なキャンプとなった。
公開講座・レッスン
3. ピアノ公開講座
単著 昭和59.6.12 「金田成就ピアノ公開講座」ホテルサンプラザ(青森県十和田市)ヤマハ月販十和田ショップ 企画担当者からの依頼は,ピアノの指導教材選択基準の提示とそれに基づいた推薦教材の紹介にあった。そこでまず内容を生徒の発達段階に応じて教材選択基準を活用できる楽曲分析の初歩を講義した。次に各レヴェルの教材を例としてその適用を説明し,最後に新しく出版された教材 を目的別に分類して示した。質問として,教材選択より生徒の関心を集めるための教師自身の力量不足に関わるものが多かった。
学会発表(話題提供)
「今でなければ間に合わない、できない学習について_教員養成学部音楽科学生にとって」
単著 平成20.2.23 音楽教育学会平成19年度 東北地区例会。秋田大学教育文化学部2号館 内容は音楽観、および学習指導要領(・ソルフェージュ基礎能力)等についての再学習を骨子とする、音楽家(=教員・教師)養成カリキュラム※1 である。

初めに重要語の解説(定義)を示し、次いでそれを踏まえた芸大,音大を含む音楽科学生と卒業生の問題点※2 を、そしてそれらの反映でもある我が国の音楽文化の現状,およびその原因について触れ,最後にそれらの諸点への対案を示した。

参加者の反応は今ひとつで,「日本的受容」の根深さを改めて印象づけられた。

※1教員・教師の前提条件は、音楽家であることに尽きる。
※2音楽関係大学卒業生の多くが「街の音楽家」にもならず、好きだったはずの音楽の追求からも離れてしまう現実を指す。
(やはり、進学理由は我儘の正当化に都合良い言い回しにすぎない、その場凌ぎの“好き・嫌い”にしか過ぎなかった?)
16. テキスト「教養科目芸術としてのオペラ」 単著 平成18.4.1 山形大学生協 中学指導要領共通鑑賞教材曲として全国民の周知曲と言える 「アイーダ」受容(鑑賞)の実際・再学習を通して、客観性ある「芸術観」、ひいては「音楽観」,「文化観」(→「人間観」)形成への導入を意図した。(半期15回扱い)
テキストの構成は講義の進行にそって以下を骨子としている。

講義内容は、第1回プレゼミ時にキーワード他について解説し、合わせて概念規定(=定義づけ)の重要性について講義した。次いで文化・生き方の最重要々素であり、オペラのテーマでもある「愛」を考えるために、
(1)「部分」と「全体」,(2)「同時代」と「異時代」、および(3)「個性」と「普遍性」等※1 に関する受容(鑑賞)教材を提供し,バランス感覚,およびそれらによる思考の覚醒を促した。※2
 まとめとして思考プロセスの一貫性・論理を保つために書式指定をした課題小論文を提出させた。
・各回の提出物と、小論文との間には格段の進歩が認められ、開講目的は達成された。また、私にとっては新しい視点や、データを得ることが出来た。
 講義内容については市民教養講座・市民文化講座等からの引き合いあり。
 また、一般書としての出版等の構想を温め中。

※1
(1)については第1,2回、および第10,11回に全体を通して受容(鑑賞)し、その後に各幕について各1回配当し、詳細検討した。
(2)については2回目の通し受容直前の2回を使い,同時代作品であるJ・ストラウスの『蝙蝠』を受容した。
(3)については第3回までのプレゼミで予備知識として「時代性」と「社会性」について(特にオペラ史)、とヴェルディの業績とを比較検討し,「普遍性・共通性」と「個性・差異性」を確認させた。
※2 本ウェブサイト 「補3 対概念思考」参照。

17. テキスト「進学理由についてもう1度検討してみよう」 単著 平成6.3.31 私家製本 私は受験教師時代も含めて教師生活が30年余りになります。その間多数の受験生、および新入生と巡り合いました。彼等との対応は今も変わりませんが、真先にその進学理由、またはその因となる音楽観-君にとっての音楽とは何か-を聴いてから始めて来ました。←なぜこれらを聴くかというと、音楽に対する一方的な思い入れが原因となった学習をし、留年したり途中で挫折して休学や退学をしたりする等を避けるためです。そしてそれ以上に1人1人の進学理由を整理補強することにより各々の初心を全うさせ、人間形成後の個性を伸ばすためなのです。

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